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このたびは、S.M.S GOSPEL CHOIR ゴスペル勉強部屋へようこそお越しくださいました。

このブログはゴスペルの歴史やアーティストに関する様々な資料や動画などをお届けします。
基本的には、S.M.S ゴスペル・クワイアのメンバー用として作成しておりますので、
講義の中で説明したことや、現在歌っている課題曲に関することなどが記載されておりますので
メンバー以外の方にはわかりづらい箇所もあるかもしれませんがご容赦ください。

<記事の読み方>

記事はランダムに書いたり、追記したりしますのでそのままスクロールされると文脈が
つながらないと思います。またブログの表示機能の性質の都合から最新記事であればあるほど
投稿日時が古くなっています。古い順に表示された方が見やすいかなと思いまして・・。

ですので全ての記事はカテゴリーでくくっています。
例えばゴスペルの歴史を順に読みたい方は、まず右カテゴリーの「奴隷制~黒人霊歌」というように
カテゴリーを選択していただければ、上に目次も出てわかりやすいかと思います。

このブログをご覧になった方に、少しでもお役にたてたら幸いです。

S.M.S GOSPEL CHOIR 代表 BEE 芦原

http://www.hcn.zaq.ne.jp/gosjuku/



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ゴスペルの中でもとりわけアメリカのブラック・ゴスペル(黒人教会音楽)を語るうえで、
まず知っておかなければいけないことは、アメリカ大陸におけるアフロ・アメリカンの人たちが
背負わされた過酷な奴隷制度とその後の現在もまだ続いている不当な差別の歴史です。

16世紀から始まったと言われているヨーロッパ人によるアフリカ人の奴隷化と人身売買貿易。
その過酷極まりない実情に向き合いながら生きていくアフロ・アメリカンの精神的な
支えとなったのが、聖書に書かれる「神の御国」への回帰願望と、メシア(救世主)による
解放への期待でした。

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アフリカ人はもともとは土着の信仰を持っていましたが、彼らを「所有」するヨーロッパ人達は
管理目的のために道徳観を統一する必要があり、その道徳概念の根底となる「キリスト教」を
強制的に学ばせました。しかしその教育はヨーロッパ人の都合に合わせた形で歪められており、
奴隷たちがアメリカに来たことにより、新しい文明に出会えたことがいかにラッキーであるか、
もとのアフリカの生活と比べ衣食住の保証された現在の生活がいかに幸せであるかということを
「神様の祝福」という言葉を使って教え込むものでした。

しかし黒人奴隷たちは表面的には主人である白人に従順で無邪気なフリをしてはいましたが、
それは頭の良い彼らが暴力から我が身を守るための知恵であって、実は彼らなりの解釈が
存在し、上記の「解放」「救済」こそが彼らのキリスト教信仰の土台となっていきます。

それではこの章では、簡単ではありますが「奴隷制度の時代」について勉強していきましょう。
北アメリカ大陸における奴隷制度はコロンブスによる新大陸発見(1942年)の翌世紀、1500年代から始まったと言われているが、コロンブス自身も奴隷商人の肩書を持っており、彼の航海日誌にははじめて原住民(アラワク族インディアン)と出会ったときのことをこう記述している。

「彼らは武器を持たないばかりかそれを知らない。私が彼らに刀を見せたところ、無知な彼らは刃を触って怪我をした。 彼らは鉄を全く持っていない。彼らの槍は草の茎で作られている。彼らはいい身体つきをしており、見栄えもよく均整がとれている。彼らは素晴らしい奴隷になるだろう。50人の男達と共に、私は彼らすべてを征服し、思うままに何でもさせることができた。」
「原住民たちは所有に関する概念が希薄であり、彼らの持っているものを『欲しい』といえば彼らは決して『いいえ』と言わない。逆に彼らは『みんなのものだよ』と申し出るのだ。彼らは何を聞いてもオウム返しにするだけだ。彼らには宗教というものがなく、たやすくキリスト教徒になれるだろう。我々の言葉と神を教え込むために、私は原住民を6人ばかり連行した。」(ウィキペディアより)

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このことからもわかるようにこの時代はヨーロッパでは奴隷制度は社会の一部であり、社会的弱者(戦争による捕虜や、誘拐された子供など)の人身売買は一つの経済行為として確立していた。北アメリカ大陸においてははじめはスペインやイギリスの本国からの奴隷が主流で、それに加えアメリカ大陸の先住民も貴重な労働力として利用された。しかしヨーロッパから持ち込まれた病原体に対する免疫がなかったため、先住民の80%が短い期間で死滅したと言われる。

当時の事情としてイギリスを深刻な不況の波が襲ったこと、そして繊維工業の発達により多くの農地が羊の牧草地に変わり、雇われ農民が大量に職を失ったことなどがあげられる。彼らの多くは新天地アメリカに将来の希望を託して入植することになり、未開拓地で原住民を征服しながら土地を開拓するために多くの労働力を必要とした。

そのため原住民や本国からの奴隷だけでは労働力として十分に賄うことが出来なくなり、イギリスやスペイン、ポルトガルの入植者たちは先を争うようにアフリカからの奴隷を用いるようになった。奴隷をアフリカからアメリカに輸送するのは奴隷貿易を専門とする商人が行い、やがてそれは「三角貿易」と呼ばれる巨大な利益を生み出す経済行為へと発展していく。

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上の図はイギリスのものだが、本国で生産された工業製品がアフリカに運ばれて、そこで得た利益で黒人奴隷を買い入れ、その奴隷がアメリカで売られることでまたまた利益を生み出す。これが三角貿易と呼ばれる仕組みである。しかし当時の奴隷船の環境は劣悪で、記録によれば1619年にポルトガル人がジェームズタウンの入植者に奴隷を運んだ際には100人乗せた奴隷が長い航海の中次々と死んでしまい、到着時には20人しか残っていなかった。

当時の奴隷船は人間を運ぶというにはほど遠い形で、暗い船倉にまるで商品を運ぶように積めるだけ積むといった劣悪極まりない環境であり、奴隷たちは何か月もの間、十分な運動もさせてもらえず、また一日に数時間だけ甲板で鎖につながれて陽の光を浴びるだけという状態で輸送される。船倉はただの倉庫でトイレや洗面所もないので、排泄物は垂れ流しとなるために疫病が蔓延し、大量死につながっていく。死亡した奴隷は海に捨てられて生命力の強い者だけが生き永らえるが、そこまで過酷な試練を超えた先に待っている未来は奴隷としての人生だった。

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参考文献:「ゴスペルの暗号」/益子務著(祥伝社)
ゴスペルの暗号 秘密組織「地下鉄道」と逃亡奴隷の謎


日本で「ゴスペルの曲で一番に思い浮かぶのは?」と質問すれば、たぶんこの曲が一番多いと思われる。

作詞者ジョン・ニュートンは1725年、イギリスに生まれた。母親は幼いジョンに聖書を読んで聞かせるなど敬虔なクリスチャンだったが、ジョンが7歳の時に亡くなった。成長したジョンは、商船の指揮官であった父に付いて船乗りとなったが、さまざまな船を渡り歩くうちに黒人奴隷を輸送するいわゆる「奴隷貿易」に手を染め巨万の富を得るようになった。

当時奴隷として拉致された黒人への扱いは家畜以下であり、輸送に用いられる船内の衛生環境は劣悪であった。このため多くの者が輸送先に到着する前に感染症や脱水症状、栄養失調などの原因で死亡したといわれる。

ジョンもまたこのような扱いを拉致してきた黒人に対して当然のように行っていたが、1748年5月10日、彼が22歳の時に転機はやってきた。船長として任された船が嵐に遭い、非常に危険な状態に陥ったのである。今にも海に呑まれそうな船の中で、彼は必死に神に祈った。敬虔なクリスチャンの母を持ちながら、彼が心の底から神に祈ったのはこの時が初めてだったという。すると船は奇跡的に嵐を脱し、難を逃れたのである。彼はこの日をみずからの第二の誕生日と決めた。その後の6年間も、ジョンは奴隷を運び続けた。しかし彼の船に乗った奴隷への待遇は、動物以下の扱いではあったものの、当時の奴隷商としては飛躍的に改善されたという。

1755年、ジョンは病気を理由に船を降り、勉学と多額の寄付を重ねて牧師となった。そして1772年、「アメイジング・グレイス」が生まれたのである。この曲には、黒人奴隷貿易に関わったことに対する深い悔恨と、それにも関わらず赦しを与えた神の愛に対する感謝が込められているといわれている。(ウィキペディアより)



Amazing grace! how sweet the sound    驚くほどの恵み、なんとやさしい響きだろう
That saved a wretch like me       私のような罪深い者さえも、あなたは救われた
I once was lost, but now am found  かつて私は何も持たなかったが、いまは見出すことができている
Was blind, but now I see.  かつて私の魂は盲目だったが、今は見えている

'Twas grace that taught my heart to fear   私のこころに畏れることを教えたのは神の恵み
And grace my fears relieved    そして、私の恐れを解放したのもまた神の恵み
How precious did that grace appear   なんと素晴らしいことか
The hour I first believed    私が最初に信じたときに授けられた大いなる恵みよ。

Through many dangers, toils, and snares   多くの危険、労苦、誘惑が
I have already come    私の人生には常にあった。
'Tis grace hath brought me safe thus far   ここまで私を無事に導いてくれたのは主の恵み。
And grace will lead me home    そして恵みは私を御国に導いてくれる。

The Lord has promised good to me,   主は私によきものを約束された。
His Word my hope secures;   彼の御言葉こそがわたしの希望の証し。
He will my shield and portion be,   彼は私の盾であり、分かつもの。
As long as life endures.   私のこの人生の続く限り。

Yea, when this flesh and heart shall fail,   この身体と心に衰えがきて
And mortal life shall cease,   死ぬべき命が終わるとき
I shall possess, within the veil,   私はきっと手にいれることだろう。
A life of joy and peace.   ベールの向こうにある平安、そして永遠の命を。

The world shall soon to ruin go,   世界はまもなく滅び
The sun refuse to shine;   太陽は輝きを失うだろう。
But God, who called me here below,   しかし、私をこの世から呼び出す神は
Shall be forever mine.   永遠にわたしのもの。

When we've been there ten thousand years   私たちは、いつまでもそこにいて
Bright shining as the sun   太陽のように輝き
We've no less days to sing God's praise   神への賛美を歌う日々が減ることはない。
Than when we first begun   最初にあなたを賛美を始めたその日から・・・・。

アメリカはコロンブスによって新大陸として発見され(この言葉はキリスト教国側から観ただけの言葉。先住民にとっては発見もクソもない)1776年に独立するまでの間は、イギリスやスペインなどの植民地であった。

先住民と争い制圧した未開の地を開拓するのには多大な労働力を必要としていたため、当初は本国から貧しい者や他の植民地からの捕虜を呼び寄せ、使用人として期間限定で雇用した。これを年期契約奉公人といった。このころは期間契約の雇用だったので一定期間が過ぎれば奉公人は解放され、制度上は自分の土地を持つこともできたが実際のところは職にあぶれた下層階級となり再び雇われの身となるものがほとんどで、またそのような下層階級のものによる大規模な反乱が各地で起こったことにより、外部から連れてきた労働者を解放することに危険を感じた農場主たちは、労働者を奴隷として無期限に使用できる「奴隷法」を制定し、これにより奴隷は法律により合法なものとなる。

1700年代になり開拓が進むと、その土地を開墾し農園として維持するために廉価な労働力が必要となり、またヴァージニア、カロライナ、ジョージアなどの南部の地域ではタバコの栽培が始まった。1600年代には20万ポンドだったタバコの生産量は1700年には3800万ポンドに膨れ上がり、18世紀にはさらにその三倍と拡大していった。そしてさらに綿工業やさとうきび栽培などの新興産業が発達し、南部の各地にプランテーションと呼ばれる大規模農場が作られた。これらの新しい産業を動かすため、アメリカとイギリスの船だけで2000隻以上の奴隷船が大陸間を渡り、5万人以上のアフリカ人が奴隷としてアメリカに渡ることとなる。カロライナ州などは驚くことに人口の65%が奴隷であったという。

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プロフィール

smsgos

Author:smsgos
こんにちは。Everlasting Joy、S.M.S Gospel Choir代表のBee芦原です。このブログではゴスペルの歴史や聖書のことなどを僕の知識と参考文献からの引用から、わかりやすく解説できたらと思っています。専門家ではないので自己解釈で誤った記述もあると思います。お気づきの方はご指摘いただければ幸いです。

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